豪雨災害に備える

岐阜新聞コラム「素描」

03.豪雨災害に備える

 近年、気候変動の影響で勢力を増す台風や局地的大雨による豪雨災害が全国各地で頻発しています。
 2011年9月の台風12号は、総降水量が1,800ミリを超える記録的な大雨となり、紀伊半島を中心に河川の氾濫や道路の寸断による孤立集落の発生など、甚大な被害をもたらしました。昨年8月に広島で発生した土石流では、74人が犠牲となる大災害となりました。
 岐阜県においても豪雨災害が頻発しています。古くは1976年の9.12豪雨で安八町の長良川右岸堤防が決壊。2004年の10.20豪雨では、宮川に架かるJR高山線の橋梁が流出しました。10年の7.15豪雨では、可児市と八百津町で、昨年8月の豪雨では、高山市で局地的な集中豪雨が発生し、甚大な被害が出ました。
 対策として、洪水を防ぐためには▽川底を掘り下げる▽河川幅を広げる▽堤防を高くするなどの河川改修により、流せる水の量を増加させる。土石流災害を防ぐためには、上流から流れてくる土砂を受け止めて貯める砂防えん堤を整備するなどの対策があります。しかし、これらのハード対策のみで局地化・集中化・激甚化する豪雨災害を防ぐことは至難です。
 私たちがずっと安全で安心して暮らすためには、ハードの対策だけでなく、災害の危険性を伝えるためのハザードマップの作成、分かりやすい気象情報の提供、避難体制の充実・強化などのソフト対策を適正に組み合わせることが必要。「まず人命を守る、経済的な損失の軽減、大きな二次災害の防止」などを目標とした防災・減災対策が重要です。